丹沢の鉱山跡を探る 14 ベスブ石の集積された穴 ベスブ石の集積 珪ニッケル石か? 三保鉱山があったといわれる看板付近 磁鉄鉱の鉱石か? 6.三保鉱山 「三保鉱山」西丹沢自然教室から徒歩1時間30分 場所:白石滝下流左岸? 場所は、白石沢にあると言われている。白石沢は、変成岩や大理石の産出などで有名だ。また学術的に興味ある変成鉱物が色々産出されており、一部の鉱物は神奈川県の天然記念物に指定されている。そして神奈川県における鉱物の宝庫と言われている。 どうやらこの同じ場所に鉄鉱が産出していたようだ。1964年発行の丹沢大山学術調査報告書第1部丹沢山塊の地質p43,2鉱物(1)白石沢、ザレの沢 図1・17(ロ)には鉄鉱の旧坑があるとされている。雑誌「地学の友」には、中学生の生徒作品として父親に連れられて鉱物採集に行った作文があった。これによると鉱物産地への案内役は、箒沢の佐藤浅次郎氏であったそうだ。奥野氏の「丹沢今昔」や「丹沢だより」の記事で「浅じい」として親しみを込めて呼ばれていた丹沢の生き字引であった人である。以下引用 二ヶ所程大きな大理石の脈が露出している澤路を下ってから又細い山路にかかった。はるか下の方から瀧の音も聞こえて來た。約60メートル位降りると白石澤の舊産池へ達した。がこの産地も付近で鐵鑛が試掘され、その捨石のズリでほとんど埋まっていた。 引用終わりこれによると沢筋では無く、だいぶ上の方に採掘場所はあったようだ。また山本氏の短報以下引用 昭和59年末、スカルン鉱物で知られる西丹沢の白石沢にある三保鉱山へ行ってみた。バスの終点のホーキ沢を過ぎ、自動車道路の終点白石沢キャンプ場から1km弱、幾つ目かの砂防ダムを越す地点で登山道のすぐ右側に、磁鉄鉱の貯鉱と鉄製バスケットが残されている。中略 対岸崖上の抗口は道も消えて到達できず、基の産状を知り得ないが… 引用終わり。これによると登山道の対岸、すなわち右岸となるが、どうやら前述の2つとは違う場所のようだ。そして丹沢の情報と言えば「丹沢だより」創刊