丹沢の水力発電所を探る 1 丹沢の主要な水力発電所


古くは丹沢湖が出来る前に落合にあった落合発電所 大正時代(大正6年ごろ)に多摩川の河口部のデルタ地帯を埋め立てて工業用地に使用するため鶴見埋築組合(浅野総一郎、安田善次郎、渋沢栄一らが創立)の私設の発電所として設置地され川崎に玄倉経由で電気を送っていた。(丹沢湖のできる前の国土地理院 昭和45年5万図には落合から玄倉、秦野峠を経由して秦野盆地を貫く送電線がある)中学時代に使用していたのでボロボロである・御料林経路も見える)

当初の発電出力は5,500kWであつた。(現在は7,000kW)以前 丹沢湖の丹沢湖記念館に落合発電所で使用していた大きな昇圧用変圧器(高さ6mくらい)が展示してあったが今はないようだ。
丹沢の水力発電所に関しては、ハンス・シュトルテ著 続丹沢夜話pp78-99に概略が書かれている。

宮ヶ瀬湖ができる前は、宮ヶ瀬には宮ヶ瀬発電所があったが、現在ではその場所は湖底となっている。そして有名なのは世附川 大棚沢のべルトン水車型発電所跡、清川村の札掛にある発電所(現在休止中)、ユーシン休泊所とその近隣の森林組合の建物(ユーシン休泊所となりの日本家屋)に供給していたユーシン発電所跡。現在活躍中の玄倉第一発電所、第二発電所、丹沢湖の湖底に沈んでしまった落合発電所の変わりに同じ水路を使用した、東京電力の落合発電所、三保ダムの下にある田ノ入発電所、酒匂川流域の西丹沢に行く途中に見える峰発電所、嵐発電所、山北にある山北発電所。道志川流域の神奈川県企業庁の発電所群、MASAHIKO氏が探求した塩川発電所跡等がある。
参考資料 神奈川県企業庁が運営する県営発電所

今回この中で丹沢山中にある玄倉発電所に焦点を当ててみたい。玄倉にはご承知のように玄倉第一発電所と第二発電所がある。発電所自体は、シリーズに繋がっており、熊木ダムで貯水した水を第二発電所に送水し発電し、第二発電所で排出した水を玄倉ダムで貯水し、第一発電所に送水し発電を行っている。
参考資料 玄倉発電所

ダムと言われるのは高さが15m以上のものを指すので、玄倉ダムも熊木ダムも15m以下なので正式にはダムとは言えない水門といったほうがよいかもしれない。

この記事は、2014年の初登りとして、ダム探訪とドウカク尾根の再訪を兼ねて行った取材(1312日)を主に書かれている。(第一発電所の記事は以前に玄倉の前尊仏様を再訪問した際の画像もあり、また鉄砲沢導水路の画像は2005年にオガラ沢の鉱石を探したときの画像も混じっている)
内容がDeep過ぎた嫌いがある。

その他資料

神奈川県の電気事業の今後
神奈川県営電気事業計画 2011年から10年計画







コメント

百恵 さんのコメント…
丸福様、恐れ入りますが、札掛発電所の位置を教えていただけましたら幸いです。
〇福 さんの投稿…
残念ながら札掛発電所の位置は、知りません。今手元に本が無いのでうろ覚えですが、ハンスシュトルテ著続丹沢夜話に札掛発電所の記事があったとおもいます。丹沢自然保護協会発行の丹沢だよりにも昔 記事が写真付きで出ていた記憶があります。札掛にある丹沢ホームが札掛発電所の位置を知っていると思います。
百恵 さんのコメント…
大洞トンネルから、札掛方向に百メートルの辺りにあるそうです、宮ヶ瀬の方から聞きました。丹沢夜話、早速借りて読みました、面白いですね。有難うございます。

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