丹沢の水力発電所を探る 5 玄倉に新設の発電所の設計計画がある

玄倉に新設の発電所の設計計画がある

いろいろWebを漁っていくと経済産業省の下部組織である資源エネルギー庁のあるpdfにぶつかった。なんと立間の堰堤にダムを作る調査研究がされている。立間の堰堤は現在 神奈川県の玄倉水位観測所がある場所であり、ここにダムを作成するとの調査であった。
 
 
規模の大きい発電用ダムを作るとするとかなり奥まで水没する可能性がある。上流には採石場の小林建材があり、そこまで水没させる計画であろうか、神奈川県企業庁は玄倉発電所の維持管理にかなりの金額をつぎ込んでいる。
新青崩隧道の貫通で約5億円。
玄倉第二発電所の改修工事屋外変電設備+発電機の点検で約3億円。
追記 玄倉第二発電所 導水トンネル 精密調査 1,200万
 
そして第一発電所の発電機交換(たぶん水車のライナー交換)による、出力増強計画
神奈川県企業局は、玄倉川下流にある玄倉川第1発電所について、出力増強の可能性を検討する。調査費として2013年度当初予算に711万円を計上。最大出力の検討などを行う。


三保ダムくらいの規模のダムができたら玄倉渓谷は水没してダム湖になる恐れがある。と思ってさらに調査をしたら、立間堰堤とその下の副堰堤で水路式のダムを作り出力40kWの小規模発電を行い、6.6Vの配電線に送出する計画であった。

立間えん堤参照
但し発電単価が449/Whと非常に高く、実現はしないであろう。それよりも神奈川県企業庁は第一発電所の水車の改良を行い、出力を増強するほうが安上がりである。

また西丹沢全体の発電容量を増そうとしても、現在 
玄倉第二発電所:2,900kW
玄倉第一発電所:4,200kW
落合発電所   :7,000kW
田ノ入発電所  :7,400kW
の出力を持つ発電所が1条の送電線に繋がっている。
合計最高21,500kWをあの細い送電線で送電している。
東京電力ではこの落合、峰線の送電容量が容量ぎりぎりであり、追加で2万kW以上の発電機は既存電力設備の工事を行わないと繋げないとの見解を出している。赤の送電線部分が該当 峰発電所からの酒匂川線の容量は十分ある。(東京電力 66kV制約マッピング 神奈川県の部分)
 

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