丹沢の鉱山跡を探る 東沢の丹沢鉱山再訪 7年ぶり

  以前書いた記事に中に同角沢の第三の鉱山がある旨 記載していた。その後、何名かの人が探索すべく同角沢 源流部を詰め また、その右岸の尾根を踏破していたが結局は見つからないままであつた。この鉱山 モチコシ鉱山の鉱区を設定した人物が掘り進めたようだ。丹沢鉱山(東沢)とは鉱区原簿の名義が違う。採21 大島巳義氏 採25 日本ウラン工業

採21が丹沢鉱山でトロッコの車軸がある東沢の鉱山

採25がモチコシ鉱山で2ケ所の坑道があり、片方にはネコねこ車がある

採21は、丹沢鉱山 それを取り囲むように採25 モチコシ鉱山を登記していることからこの、周辺のどこかに鉱脈があるはず。丹沢鉱山は、索道で女郎小屋沢出合まで鉱石を運んでいたとの情報もある。まだ同角沢は実は銅角沢とも言われていたとの話もある。(私信)

 仕事も落ち着いてきたので、そろそろ第三の坑道を探索すべく足慣らしのため以前訪問した東丹沢の坑道を探ったらツキノワグマに坑道内部でばったり出会い、一瞬死んだかと思った。

丹沢の鉱山跡を探る 始動 東丹沢某所の廃鉱山坑道(ツキノワグマと出会う)

  そうこうしているうちに当方のWebを見たB氏から第三鉱山探索 同行の依頼が入った。同じことを考えている人がいたとは、まさにユングが言うところのシンクロニシティの発現。 これ幸いと申し入れを快諾。

 今までは単独であったが、熊遭遇の件もありバディを組むことになった。事前調査は綿密にしたが、資料が無い。丹沢鉱山、モチコシ鉱山は標高950から1,000m付近であるが、同角沢の沢床は1,000mを超えている。 

 同角沢も上部からの岩石の押し出しで沢床が上がってしまったので第三の坑道は埋もれてしまった可能性が高い。

丹沢鉱山の今

前回の記事

2015/10/17 丹沢の鉱山跡を探る 丹沢鉱山(丹沢 東沢 鉱山跡) 再訪

 穴ノ平橋の林道終点からの中(仲)ノ沢径路は、手入れがされており危険個所にはフィックスロープが張られている。経路は判りやすく途中崩落の箇所も無い。

 熊の糞が2ケ所あったが毛が多く含まれていたので、動物を食べたものと思われる。欅平への下降箇所もはっきりしていた。途中 朽ちた大木の脇を下降するのだが、いつもスリップする。今回もスリップしてこけた。

 欅平には日本カモシカの遺骸があった。熊が襲って食べたのだろう。先に見つけた熊の糞に毛が多く含まれたいたのは、この個体からのものであろう。

 東沢径路も概ね通行は容易。途中 ナメ滝の脇を通過する右岸の番線もまだ健在。一体何年前からあるのだろうか。東沢乗越への経路は私は右岸から涸沢が入る部分からトラバースルートで東沢乗越に行くのだが、バディのB氏はそのまま沢筋を詰めていった。

湧水口は、だいぶ拡大している

入口は、前と変わらず

看板は、だいぶ字が読めなくなってしまった。
入口には鶴嘴のほかにヤットコとハンドグラインダーが揃っている。
ここに来た人が、どこぞから発掘して置いているようだ

坑道内 銅鉱石 珪孔雀石の鉱脈


天井部 上部坑道があるかと思い発煙筒を炊いたが煙は、坑道内上部に分散
坑道外に出て、坑道が走っている周辺の山を探したが発煙筒の煙(赤)は
見えず、坑道奥の大伽藍は、あの部分で閉塞環境にあるかと思う

いつの間にか車軸が2本になっている

熊の糞のようだがイタチかもしれない
前回見つけたブラジャーの片割れはまだ残っている

T型の器具は、パイプベンダー(手動式)

新しく発掘したのはトロッコ用レールの転轍器用トングレールと
その下のくぎ抜きのようなもの 右のパイプベンダーは元からあった。

両側の部分にパイプを挟んでねじを回して変形させる
ひょっとしたらトロッコ用レールのベンダーかもしれない


犬釘を抜く くぎ抜きのようだ


同角沢の探索

ドラム缶が埋もれている 上部に山小屋は無いので鉱山で使用していたものであろう

結局 時間切れで第三の坑道は見つからなかった。

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